2002年8月9日

彼らには武器がある。ぼくらには言葉がある。
ボイジャー 8月12日より
『新世紀へようこそ』(池澤夏樹)をドットブックで無料配信


 電子出版を推進するボイジャーは、ドットブック・フォーマット(*注1)による電子本『新世紀へようこそ』(池澤夏樹著)を8月12日より下記URLにて無料配信いたします。

『新世紀へようこそ』は、作家・池澤夏樹氏が昨年9月24日に開始し、現在も配信を継続している無料のメール・コラムです(*注2)。
9月11日の米同時多発テロ以降、世界はどこへ行こうとしているのか、池澤氏の日々の思考が綴られています。本年3月11日に第1〜第51回までが光文社より同名の書籍にまとめられ刊行されました。今回のドットブック版は、第1回〜最新コラム第88回(2002年8月4日配信)までのすべてを収録したオリジナルバージョンです。

 ドットブック・フォーマットは、本年9月初旬に正式公開を予定しているソフトウェア「T-Break」と「PooK v2」(*注3)により、PDA市場でトップシェアを占めるPalm OS上での読書も可能になります。このドットブック版『新世紀へようこそ』はWindows、Macintosh、Pocket PCならびにPalm、以上4つのプラットフォームすべてでの最適化を配慮して制作された最初のドットブックとなります。

  ダウンロード開始: 2002年8月12日より
  ダウンロードURL: http://www.voyager.co.jp/ikezawa/ 
 

□表題:[ドットブック版]新世紀へようこそ
□著者:池澤夏樹
□制作・発行:(有)インパラ

 

※上記URLの他、@irBitway(凸 版印刷)、Foobio(NTTソルマーレ)でダウンロード実施予定です。

ドットブック刊行に際して(池澤夏樹氏から寄せられた文章)

 去年の9月11日の事件の後、数日のうちにさまざまな考えが湧いて出て、ぼくに発表を促した。通 常の雑誌などでは間に合わないと思ったので、ぼくは E-mail という新しい手段を用いて『新世紀へようこそ』の刊行をはじめた。
 毎日書きながら気づいたのは、形式は内容を決めるということだった。
 普通は逆だ。内容に合わせて形式を決める。この時だって急いでみなに伝えたいことがあったからメール・マガジンにしたのだが、結局それが文章を決めた。
 ディスプレイでそのまま読めるように易しく書くとなると、凝った表現は使えない。印刷物の権威に頼れない。中身だけの勝負になる。
 そしてこのことがぼくに新しい考えかたを強いた。ねじれた理屈を捨てて、ただただまっすぐ言う。まったくぼくを知らない人に話すように書く。こうして形式が内容を決めた。ぼくは新しい文体を得たと思っている。
 同じことが今回のドットブックでも起こるような気がする。ディスプレイで読むことには変わりないが、読み手がレイアウトを自由に設定できる。マーキングしたり、しおりを挟んだり、書物的な読み方もできる。PDAでも読めるようになって文庫本の手軽さも加味された。印刷物に近づきながら、デジタルの自由さと軽さがある。それがどういう力を発揮するか、ぼくは楽しみにしている。

●池澤夏樹(Natsuki Ikezawa)プロフィール

1945年、北海道帯広市生まれ。
詩人、評論家、作家。
豊富な自然科学の知識とリリカルな文章で多くのファンをもつ。
1975年から3年間ギリシアに滞在。
1994年から沖縄在住。

主な著作
『スティル・ライフ』(芥川賞)
『母なる自然のおっぱい』(読売文学賞)
『マシアス・ギリの失脚』(谷崎賞)
『楽しい終末』(伊藤整賞)
『花を運ぶ妹』(毎日出版文化賞)
『すばらしい新世界』(芸術選奨)
など。

 

(注1)
ドットブックについて
「ドットブック(.book)」はボイジャーが開発した電子本フォーマットで、現在30社以上の出版社がドットブック形式を採用しています。Pocket PCならびにWindows、Macintoshでは「T-Time」で、Palm では「T-Break」と「PooK ver.2」の2つのソフトウェアを用いることで読むことができます。
http://www.voyager.co.jp/dotbook_read/index.html

(注2)
メールコラムは現在も継続して配信されています。
http://www.impala.jp/century/index.html

(注3)
「T-Break」と「PooK v2」について
T-Breakは「ドットブックファイル」を「PooDOCファイル」に変換するツールです。変換した「PooDOCファイル」は「PooK ver.2.0」というビュワーを使ってPalm OS上で読めるようになります。
下記URLでパブリックβ版を公開中。

「T-Break」 ボイジャーホームページ:
http://www.voyager.co.jp/tbreak/
「PooK v2」 アーキタンプホームページ:
http://www.architump.com/japanese/pook/

詳しくは報道資料にて:
http://www.voyager.co.jp/news/020712/release_T_Break2.html


株式会社ボイジャー 代表取締役 萩野正昭
Windows、MacintoshならびにPocket PCで標準的な電子本ビュワー「T-Time」開発元。2000年に商用に電子本を販売することを目的として開発したドットブックは、T-Timeをビュアーとして読むことが出来る。講談社、集英社、角川書店、新潮社、文藝春秋、筑摩書房、中央公論新社などが、すでに採用している。

〒150-0001東京都渋谷区神宮前5−41−14
tel.03-5467-7070 fax.03-5467-7080
homepage: http://www.voyager.co.jp/

■問い合わせ: 鎌田
・tel.03-5467-7070
・e-mail: info@voyager.co.jp


T-Timeならびに.bookドットブックは株式会社ボイジャーの登録商標です。
社名ならびに商品名は各社の商標および登録商標です。

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